×

中国の圧力か…台湾、アフリカの島国と断交

2016年12月22日 3:06

 台湾が、外交関係にあった西アフリカのサントメ・プリンシぺからの通告を受け、断交を決めたことを発表した。台湾は、中国の圧力があったとの見方を示していて、非難している。

 台湾外交部などによると、21日、台湾はこれまで外交関係にあった西アフリカの島国、サントメ・プリンシペと断交することを決定した。台湾によると、財政難になったサントメ・プリンシペが巨額の支援を要求。これを断ると相手側から断交が伝えられたという。

 台湾では今年5月、独立志向が強く「1つの中国」を原則認めない蔡英文政権が誕生、警戒する中国が圧力を強めたものと見られている。

 中国の関与について台湾の総統府は、「外交において中国側と金銭の競争をする必要はない」との声明を出し、中国からサントメ・プリンシペへの財政支援などの働きかけがあったとの見方を示し、非難した。

 一方、中国側は「台湾と断交することによって、サントメ・プリンシペは、国際社会に対して『1つの中国』の原則という認識を示した」などと評価している。

 蔡政権での断交はこれが初めて。