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スマホにも…ノロ対策には“手洗い徹底”を

2016年12月21日 19:49
スマホにも…ノロ対策には“手洗い徹底”を

 ノロウイルスが猛威をふるっている。高級ブランド、ブルガリのレストランで、集団食中毒が発生したほか、宮城県の漁協は、県全域でカキの出荷自粛を決めた。ノロウイルスは、遺伝子の変化によって、感染がさらに拡大する可能性があることが分かった。

■ノロウイルスが例年を上回るペースで猛威をふるっている。ノロウイルスは、激しいおう吐や下痢などの胃腸炎を引き起こし、子供や高齢者の場合は重症化するおそれもある。

■国立感染症研究所によると、今月11日までに報告されたノロウイルスなどによる「感染性胃腸炎」の患者数は、一医療機関あたり全国平均で19.45人に。去年の同じ週と比べると、倍以上になっている。

■国立感染症研究所などが、ノロウイルス患者のウイルスを調査した結果、「GII.2(ジーツーの2)」という型が多く、このウイルスの遺伝子に変化が起きていることが分かったという。

■国立感染症研究所の木村博一室長によると、遺伝子の変化によって、これまでにこの型のウイルスに感染したことがあり、免疫を獲得した大人であっても、再び感染しやすくなっている可能性があるという。

■つまり、ノロウイルス感染症の患者は大半が子供だが、今シーズンは、大人にも感染が拡大する可能性も出てきているということになる。

■ノロウイルスはどのようにして感染していくものなのだろうか。ウイルスに見立てた蛍光塗料を手に塗り、家の中などで どう接触感染するのかを実験すると、ドアノブ、スマートフォン、室内灯のスイッチなど、家の中のいたる所に塗料が広がっていた。

■別の家族がその場所を触った手で、口や鼻を触ると、ウイルス感染することもあるという。

■感染力が強いというノロウイルス。特別な治療薬はないため、子供だけでなく大人も手洗いを徹底するなど対策をとることが必要だ。