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安倍首相 単独インタビュー全文(3)

2016年12月19日 19:32
安倍首相 単独インタビュー全文(3)
 2日にわたる日露首脳会談を終えた安倍首相は17日、日本テレビの単独インタビューに応じた。首相公邸の書斎で行われたインタビューの内容を全文掲載。(3/8)

<聞き手:報道局政治部・伊佐治健部長>


■首脳会談の成果“一番大事なことは平和条約締結”


Q.まさに今回の首脳会談でその一歩を踏み出したと思う。私どもが聞いていたら、プーチン大統領が考えている信頼醸成の中に、島民のコミュニケーションそして経済協力といったものだけでなく、例えばウクライナ制裁を解除してほしいとかあるいは安全保障面での協力、いろんなことが信頼関係の醸成には入っているように見えるが。

--平和条約締結に向けて、例えば私とプーチン大統領の95分の会談の中において、この制裁を解除することが条件だというような話は一切それはありませんでした。中身についてつまびらかに申し上げることは本来控えなければいけませんが、そのことは申し上げておきたいと思います。

 プーチン大統領ですね、プーチン大統領も記者会見の中で自分は経済協力だけ進めて平和条約を後回しにしようなんてことは考えていない、これははっきり言いましたね。一番大事なことは平和条約であるということもはっきり言った。これは初めてのことです。ここにもっと注目をしていただきたいと思いますが、この発言、これは95分にわたった首脳会談の成果でもあると思います。

 この首脳会談を行うことによってですね、我々は今までの猜疑(さいぎ)心を捨て合おうということでは完全に一致できている、できたと思います。その上においてですね、お互いに必ず約束を果たしていくから信頼醸成のためにそれぞれができることをやっていこうじゃないかと、未来志向で。

 この経済協力についてもですね、ウィンウィンの経済協力ですから、日本が何か援助をすると、“経済援助”って間違った言葉を使った野党指導者がいましたけども、それはODAを元G8の国にするはずがないんですから。日本の企業が日本の企業の利益になるということの中において協力をしていくということですから、お互いウィンウィン、ウィンウィンになっていくという姿がですね、信頼関係の醸成にも当然役立ってきますし、お互いが協力してお互いが豊かになっていくなということを実感する、島民のみなさんも実感することによってですね、より解決策を見いだしやすくなっていくと思います。