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原発対応 甲状腺がんの東電社員に労災認定

2016年12月16日 22:18

 厚生労働省は福島第一原発で事故の緊急対応にあたった後、甲状腺がんを発症した東京電力の社員について労災認定した。原発での作業に関わり甲状腺がんを発症した人が労災だと認められたのは初めてのこと。

 労災認定されたのは、東京電力に1992年に入社し、放射線の業務を担当していた40歳代の男性社員。厚生労働省によると、男性は、福島第一原発の事故後2011年から1年2か月間にわたって注水ポンプの燃料補給をするなど緊急作業を行い、139ミリシーベルトの被ばくをしていた。

 2014年4月、男性は甲状腺がんだと診断され厚労省は被ばく線量などから、因果関係があると判断し、16日、労災認定したという。

 原発での作業に関わりがんを発症した人の労災認定は甲状腺がんについては初めてで、白血病などあわせると16件目になる。