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国務長官人事「不仲な権力者とも友好関係」

2016年12月14日 13:08
国務長官人事「不仲な権力者とも友好関係」

 アメリカのトランプ次期大統領は、閣僚人事の最大の焦点だった、外交を担う国務長官にロシアと太いパイプを持つ石油大手のCEOを指名し、「アメリカと不仲な権力者とも友好関係がある」などと評価した。

 トランプ氏が選んだのは政治や外交とは無縁のビジネスマンで異例の人事だが、対立してきたロシアとの関係を大きく変える可能性がある。

 国務長官に指名されたのはエクソンモービルのティラーソンCEO。ロシアで石油事業を展開していることなどから、プーチン大統領とも親交があるとされ、ロシアへの経済制裁に反対する立場をとっている。トランプ氏は13日にウィスコンシン州で行った演説で、今回の人事を自画自賛した。

 トランプ氏「ティラーソン氏は素晴らしい、グローバルなビジネスマンだ。外交もできるタフな男だ。アメリカが不仲な世界の権力者とも友好関係がある」

 ロシアとの関係改善を主張してきたトランプ氏が足場を整えた形だが、トランプ氏の側近からも、起用には慎重な意見があり、身内の共和党の中からも懸念の声が上がっている。就任に必要な議会承認は難航も予想される。