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陛下が同級生に電話“恒久的な退位制度を”

2016年12月1日 23:16
陛下が同級生に電話“恒久的な退位制度を”

 天皇陛下が「退位」をめぐるお気持ちを公表する前の今年7月、同級生に電話をかけ、「退位」の意向を強く訴えるとともに恒久的な退位の制度を希望されていたことが明らかになった。天皇陛下の小学校以来の同級生、明石元紹氏が日本テレビの取材に答えて明らかにした。

 明石氏によると、7月13日に天皇陛下の「退位」の意向が報道された8日後の21日午後10時ごろ、陛下から突然電話があったという。

 明石氏「退位の問題については色々言われているけど、これは僕とすれば随分前から実は考えていたものなんだと。歴史的に色々調べてみると、天皇が途中で退位をするとか、そういうことは結構数が多くて、天皇は生前にご退位をするということはそんなに珍しいことじゃなくて、いま自分がそういう(退位の)気持ちを持って臨んでもね、そんなびっくりすることじゃないと思っていますよとおっしゃいましたね」

 さらに陛下は「天皇は務めを果たせる人間がやるべきで譲位は合理的な考え方だ」と話されたという。そして「退位」の制度についても触れられたという。

 明石氏「当然これは自分だけの辞退の話じゃなくて、次の代、次の代も制度としてそういうことにならないと意味がないといいますかね」

 そして陛下は「将来を含めて可能な制度にしてほしい」と、恒久的な退位の制度を望まれたという。

 更に「摂政」についても考えを明らかにされた。

 明石氏「何しろはっきりおっしゃっていたのは、譲位をせずに摂政でやるのがいいんじゃないかというね、意見が世の中にあるようだけども、私はそれには反対であると」

 陛下は大正末期、昭和天皇が大正天皇の摂政を務めたことで周囲の人々がそれぞれの天皇の支持派に二分し、2人とも不快な思いをしたとされる歴史も説明し、強く「摂政」を置くことに反対されたという。

 明石氏は取材に応じた理由を「陛下の真意を多くの人に分かってもらいたかったため」としている。

 現在、政府の有識者会議で「退位」についての議論が進められている。