チェルノブイリ原発 新たなシェルター完成
1986年に爆発事故を起こしたウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で、4号機を覆うための新たなシェルターの設置工事が完了し、29日、式典が開かれた。
シェルターは長さ約160メートル、高さ108メートルのアーチ状で、4号機を覆って放射性物質の拡散を防ぐのが目的。これまでは、コンクリートで作られた「石棺」と呼ばれる建造物で覆われていた。
しかし、老朽化が進んだことから、日本円にして約2000億円の費用を投じて石棺ごと覆うシェルターが建設された。ポロシェンコ大統領は式典で、「最大で最高の覆いができた」と完成を祝った。
しかし、チェルノブイリ原発では、事故から30年がたった今も、廃炉に向けた作業が続いていて、溶けた核燃料の取り出しなど、作業の終了は見通せない状態。