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諫早湾の開門巡り 国が100億円の基金案

2016年11月30日 14:59
諫早湾の開門巡り 国が100億円の基金案

 諫早湾の開門を巡る問題で、国は30日、開門を求める漁業者と和解を進めるため、100億円の「基金」をつくる案を長崎地裁に提出した。

 諫早湾の干拓事業を巡っては、長崎地裁からの和解勧告を受け、これまで、事業主である国と開門を求める漁業者側、反対する農業者側などとの間で協議が続けられてきた。

 国は今年5月、開門しないことに代わる策として、漁業振興のための「基金」を創設することを提案していたが、30日、基金の具体案を長崎地裁に提出した。「基金」の規模は100億円で、長崎、佐賀、福岡、熊本の4県と各県の漁業団体が、基金を管理する一般社団法人を設立し、水産資源の回復や漁業の振興事業などに充てていくという。

 来月12日には次の和解協議が予定されているが、国は今後、関係者の理解を求めていきたい考え。