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なりたい自分へ…広がる“記録系”手帳

2016年11月28日 17:15
なりたい自分へ…広がる“記録系”手帳

■何を書き留める?

 来年の手帳が店頭に並ぶ時期となった。都内の文具店にある手帳の特設コーナーでも、熱心に手帳を選んでいる人の姿が見られた。

 手帳を販売する大手文具店によると、来年のビジネスパーソン向け手帳は「多面的なスケジュール管理」ができるものが好評だという。
 
 一方で、最近はスマートフォンでスケジュールを管理する人も増えてきている。ただ、実は手帳に関する高橋書店の調査では、回答者の88%が、スマホ等のデジタルツールよりも紙の手帳の方が「予定を管理しやすい」と答えている。

 さらに、58%が「取引先の前などでスマホに予定を書き込んだりすることは失礼だと思っている」と考えていることが分かった。確かに、関係ない用事でスマホなどをいじっているように見えそうで、少し気が引けるものだ。


■増える「併用派」

 そこで、会社などのスケジュールはデジタルで管理しつつ、人前で簡単なメモを取ったり、月の予定を一覧で見たりするためにアナログの手帳を持つという「併用派」も増えているという。

 さらに最近は、スケジュール管理以外の目的で使える「ライフログ」タイプ、つまり「日々の記録」の手帳と分類されるものだが、趣味の記録などを日記のように付けていく手帳も増えてきている。

 「旅行」「ランニング」「演劇」など、一つのテーマについて自分が体験したことを書き込んでいく「ワナドゥ手帳」。「演劇」のワナドゥ手帳にはチケットを貼る欄があり、演技や衣装、音楽などについてどう思ったか感想が書けるようになっている。

 「週末野心手帳」。この手帳は週末の予定が詳しく書けるようになっていて、自分の夢や目標達成のために、週末に自分がしたいことを書き込み、達成していく。

 「絶景手帳」。この手帳は世界各地の「絶景」写真を楽しめる。3月のページはノルウェーのオーロラ、7月のページはポルトガルの芸術祭、8月のページはイタリアのベネチアと、絶景の写真が掲載されている。その場所のベストシーズンやモデルプランなどが書かれていて、旅行の計画も立てられるようになっている。

 このように、楽しみながら計画・記録できる手帳が増えているが、大手文具店の担当者は「アナログの手帳にはプライベートのことなどを楽しく書いて、オンとオフの切り替えに使おうという人が増えているのではないか」と分析している。


■手帳選び・日程管理のコツ

 文具店担当者によると、手帳を選ぶ時にはまず、「デザイン」「スケジュール管理」「日記用」など、何を重視するのかをはっきりさせた上で、自分の書きやすい形式のものを探していくとよい。

 また、「4色ボールペンで色分けをする」「変わる可能性のある予定は付箋で書き込む」など、道具を使って分かりやすく整理することでスケジュールをしっかりと管理できるという。


■なりたい自分に近づく

 手帳を買い替える時は「さあ、どんな1年にしようか」と新たな目標を立てたりするもの。自分に合った一冊を見つけて、「なりたい自分に近づく一歩」としたいものだ。