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キューバのカストロ前議長が死去 90歳

2016年11月26日 18:20
キューバのカストロ前議長が死去 90歳

 キューバで約半世紀にわたって長期政権を率いてきたフィデル・カストロ前国家評議会議長が25日、死去した。90歳だった。

 ラウル・カストロ国家評議会議長「キューバ革命の最高司令官フィデル・カストロ前国家評議会議長が死去した」

 後継者で弟のラウル国家評議会議長によると、カストロ前議長は日本時間の26日午後0時半ごろ死去したという。90歳だった。死因など詳細については26日に明らかにする、としている。

 カストロ前議長は、1959年のキューバ革命で親米政権を打倒して社会主義国家を樹立。首相を経て、国家評議会議長に就任すると、アメリカの経済封鎖などに苦しみながらもカリスマ的な反米指導者として国際社会で存在感を示し続けてきた。その後、2008年に健康問題を理由に議長を辞任。2011年にはすべての要職から退き、政界を引退した。

 その後は弟のラウル氏が議長として、アメリカとの国交正常化に取り組み、去年、54年ぶりに国交を回復。今年3月にはオバマ大統領が88年ぶりに現職のアメリカ大統領としてキューバを訪問するなど、関係改善の動きが続いている。ラウル氏の声明でも、「アメリカと世界の友人にお知らせする」と述べている。

 カストロ前議長をめぐっては、たびたび健康不安説が出ていたが、今年9月には日本の首相として初めてキューバを訪問した安倍首相と会談するなど、元気な姿を見せていた。

 一方、東京・港区にあるキューバ大使館では、関係者が慌ただしく入って行く姿が見られた。大使館関係者によると、カストロ前議長の死去の知らせはキューバ政府から大使館に伝えられたという。カストロ前議長の死去を受けての大使館の今後のスケジュールは現在協議中だという。