×

北方領土問題「1回で解決するものでない」

2016年11月22日 12:49
北方領土問題「1回で解決するものでない」

 安倍首相は訪問先のアルゼンチンで記者会見し、来月の日露首脳会談で合意を目指す北方領土問題について「1回の首脳会談で解決するようなものではない」と述べ、交渉の難しさを強調した。

 安倍首相「(北方領土問題は)たった1回の首脳会談で解決するというようなものではありません。そんな簡単な問題ではありません」

 政府関係者によると、19日にペルーで行われた日露首脳会談で、安倍首相は北方領土問題で何らかの提案をして調整が難航したもようだという。22日の発言は着地点が見えていない現状を示唆したものとみられる。

 また、北方領土での共同経済活動について検討の余地があるのかについては直接答えず、「北方4島の発展についてウインウインの形で進めていくことが、何より重要な視点だ」と述べた。

 外務省幹部は「交渉はここから一気に活発化する」と話していて、来月15日の首脳会談に向けて交渉は正念場を迎える。

 一方、TPP(=環太平洋経済連携協定)についてアメリカのトランプ次期大統領は脱退する考えを示しているが、安倍首相はアメリカ抜きで発効を目指す考えはないと明言した。

 安倍首相「TPPは米国抜きでは意味がない」

 アメリカとロシア、強烈な個性を持つ大国のリーダーを相手にどこまで国益を追求できるのか。安倍外交の真価がまさに問われることになる。