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TPP首脳会合“国内手続き進める”で一致

2016年11月20日 7:09
TPP首脳会合“国内手続き進める”で一致

 APEC(=アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議がペルーの首都リマで開幕した。一方、APEC首脳会議に先立ってTPP(=環太平洋経済連携協定)の参加12か国の首脳が会合を開いた。アメリカ議会での承認は困難な情勢だが、各国が国内手続きを進めることで一致した。

 TPP首脳会合は約1年ぶりだが、予定を延長し1時間ほど行われた。TPPはアメリカのトランプ次期大統領が離脱する構えを見せていて、発効は「絶望的」との見方も出ている。しかし、会合の中でオバマ大統領は「今後も国内での理解を求めるべく尽力する」と強調した。出席者からアメリカの次期政権の方針は分からないとの発言はあったものの、アメリカ以外の11か国は国内手続きを進めることで一致。今後のトランプ氏の出方を注視する構えだ。

 一方、安倍首相は、同じくAPECに出席しているロシアのプーチン大統領と首脳会談を行う。日露両政府は会談を前に19日、ロシア国民の生活向上を前面に打ち出した経済協力の大枠をまとめた。日本としては北方領土交渉を後押ししたい考え。

 しかし、領土問題について首相周辺は「ゼロ回答もあり得る」と述べるなど、会談の行方には不透明感も漂っている。会談では安倍首相の外交手腕が問われる。