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「うどん+ごはんの習慣」は糖尿病リスク?

2016年11月18日 19:36
「うどん+ごはんの習慣」は糖尿病リスク?

 うどんの消費量が日本一の香川県は、実は、糖尿病の死亡率が全国で3番目に高い。原因はうどんの食べ過ぎなのではないかと話題になっている。うどんと糖尿病はどう関係しているのだろうか。


■糖尿病の死亡率ワースト3位

 うどんの消費量日本一の香川県。今週、その香川県民にとって「うどんの食べ過ぎが、糖尿病のリスクを高めているのでは?」という気になるニュースが話題になった。糖尿病の多さは、うどんの食べ過ぎが原因なのだろうか?

 実際、香川県は、糖尿病での死亡率が青森県、秋田県に続いて全国でワースト3位。このニュースが伝わると、ツイッター上ではツイートが急上昇。「うどん食べ過ぎで糖尿病か…」「炭水化物を毎日食べてりゃね」「毎日うどん食べてる私はどうすれば?」などの反応があった。

■「炭水化物の重ね食い」はリスク

 香川県民のうどんの食べ方を見てみると、おにぎりやいなり寿司を手に取り、うどんと一緒に食べていた。こうした食べ方について専門家は―

 栗山医院 糖尿病専門医 栗山副院長「麺やごはん、あるいはパンなんかを二重にとるようなお食事。これは糖尿病になるリスクは増していくと考えられます」

 うどんやご飯などの炭水化物は体内で分解され、糖になるため、とりすぎると糖尿病のリスクを高める要因の一つになるという。さらに、地方都市ならではの事情も影響している可能性があるという。

 栗山副院長「土地柄、車社会というか、あまり自分の足で動かない、運動量が少ないというのがあれば、糖尿病になる確率は上がってくるのかなと思います」


■香川県も対策に乗り出す

 普段の生活習慣が要因となる糖尿病。県も「原因をひとつに絞るのは難しい」としながらもこうした現実を受け、対策に乗り出している。そのひとつが、うどんのほかに、野菜を提供している店を紹介する地図を作成。血糖値の上昇速度を抑える役割がある野菜を少しでも多くとってもらおうとしている。そのマップに載っているお店のひとつは、保健所から要請を受け、野菜のメニューを4品追加したという。


■炭水化物、摂取の目安は―

 ご飯、パン、うどんなど主食に多く含まれる炭水化物も必要な栄養源だ。ただ、炭水化物に偏りすぎると糖尿病のリスクを高めるという。その摂取量の目安を管理栄養士に聞いた。

 成人男性なら1日の炭水化物の摂取量は、ご飯6杯分(約310グラム)。成人女性なら5杯分(約280グラム)。ただ、主食だけでなく、芋などの根菜類や果物にも炭水化物が含まれている。例えば、ご飯1杯と同じくらいの炭水化物が、バナナなら3本、柿なら2個、さつまいもだと1本に含まれている。

 このように他の食べ物を摂取することが考えられるので、主食がご飯なら、「1日3杯」を目安に、野菜などを取り入れてバランス良い食事を心がけることが大切だ。