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首相「危険伴うが自衛隊しかできない責務」

2016年11月15日 11:44
首相「危険伴うが自衛隊しかできない責務」

 南スーダンでのPKO(=国連平和維持活動)をめぐり政府は15日の閣議で、自衛隊の部隊に「駆けつけ警護」の新たな任務を与えることを決めた。

 安全保障関連法にともなう新たな任務を初めて自衛隊に与えたことについて安倍首相は、駆けつけ警護を含めた自衛隊の活動には意義があると強調した。

 「危険の伴う活動ではありますが自衛隊にしかできない責務もしっかり果たすことができると」-安倍首相は「南スーダンは自らの力だけでは平和と安定を確保することができない」と述べ、自衛隊を派遣する意義を強調した。

 15日の閣議で決定された「駆けつけ警護」は、離れた場所にいるNGO職員や他の国の軍隊などが襲われた場合に武器を使って助け出すもので、政府は現地の日本人の安全につながるだけでなく、自衛隊員のリスク低減にもつながると説明している。

 また政府は、自衛隊が他国軍と共同で宿営地を守る「宿営地の共同防衛」についても、任務を付与する方針を確認した。

 しかし、野党からは反対の声もあがっている。

 民進党・山井国対委員長「大規模な衝突が起こり、非常に危険である。(そういう場所で)駆けつけ警護を実施するということはきわめて問題が多い」

 新たな任務を行う部隊は今月20日に出発する予定だが、現場の隊員は任務と安全確保の間で、厳しい判断が求められる可能性もある。