韓国の朴槿恵大統領の友人による国政介入疑惑をめぐり、ソウルの中心部では朴大統領の退陣を求める大規模な集会が開かれている。ソウルから坂口賢二記者が伝える。

　５日の集会には警察発表で３万人が参加しているということで、ソウル中心部を朴大統領の退陣を求めるプラカードを持った市民が埋め尽くしている。

　朴大統領は、４日の談話で、検察の捜査を受け入れる考えを表明したが、国民の怒りが収まる気配はない。

　参加者「（朴大統領は）自分で言ったのだから責任を取るべきだ」「多くの国民が（朴大統領は）退陣すべきだと思っている」「（朴大統領は）退陣を決断する最後のチャンスだ」

　朴大統領の談話では、疑惑への関与について何の説明もなく、混乱した国政をどのように収拾するかの具体策も示されなかったことから、韓国では「権力への未練を捨てきれない、その場しのぎの対応だ」と酷評されている。このあと参加者たちはデモ行進を予定していて、警察官１万８０００人が配置されるなど厳戒態勢がしかれている。

　朴大統領の支持率が５％にまで落ち込む中、混乱が収束する見通しは立っていない。