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崔氏「死ぬほどの罪を犯してしまいました」

2016年10月31日 20:19
崔氏「死ぬほどの罪を犯してしまいました」

 韓国の朴槿恵大統領が機密情報を漏えいしたとされる問題で、韓国国内の批判は高まり続け政権発足以来、最大の危機を迎えている。31日午後、情報を受け取っていたとされる友人の女性が検察に出頭し、事情聴取を受けている。

 朴大統領の友人で実業家の崔順実氏は31日午後3時過ぎ、ソウルの地方検察庁に出頭した。崔氏が報道陣の前に立つと、市民団体が朴大統領の退陣などを求めて乱入し、騒然となった。韓国メディアによると、崔氏は「国民の皆さん、許してください。申し訳ありません」と、謝罪の言葉を述べた。

 崔氏「死ぬほどの罪を犯してしまいました」

 事情聴取のポイントは、崔氏に機密資料が渡った経緯や、どの程度人事や外交に介入していたのか、という点だが、崔氏は一連の疑惑を否定して検察がどこまで真相に迫れるかが焦点。

 一方、機密を漏らしたとされる朴大統領だが、韓国の憲法では、現職の大統領は原則、刑事訴追を受けないと規定されている。今のところ政界からも、「政治に空白を作るべきではない」として、辞任や弾劾を求める声はそれほど上がっていない。ただ、与党セヌリ党は朴大統領に対し、今の閣僚を更迭し、新しい閣僚を野党と協議して決める、「中立内閣」を受け入れるよう求めた。

 来年12月の大統領選挙をにらみ、与党からも朴大統領と距離を置く動きが広がっている上、市民からは退陣を求める声が日に日に高まっていて、朴大統領を取り巻く状況は厳しさを増している。