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「核兵器禁止条約」決議が採択 日本は反対

2016年10月28日 13:19
「核兵器禁止条約」決議が採択 日本は反対

 国連総会の委員会は27日、「核兵器禁止条約」の交渉開始を柱とする決議案を賛成多数で採択した。採決ではアメリカなど核保有国に加え日本も反対した。

 決議はオーストリアなどが共同提案したもので、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」の交渉を始める事などが盛り込まれている。賛成したのは123か国で今の枠組みでは核軍縮が進まないという危機感を持つ途上国が中心。

 これに対してアメリカ、ロシアなど核保有国をはじめとして日本も反対した。交渉は来年3月から始まる見通しだが、アメリカなどが参加するかは不透明。

 岸田外相は決議案に反対した理由を「(反対理由は決議案が)具体的、実践的措置を積み重ね、核兵器のない世界を目指すという我が国の基本的立場に合致せず、核兵器国と非核兵器国の間の対立を一層助長しその亀裂を深めるものであるからです」と説明。

 唯一の戦争被爆国として、核兵器廃絶を訴えながらアメリカの「核の傘」の下にあるという日本の複雑な立場が背景にある。