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ホルマリン注入され後遺症 病院を告訴

2016年10月13日 21:52
ホルマリン注入され後遺症 病院を告訴

 兵庫県姫路市の男性が去年、病院で間違って劇物のホルマリンを体内に注入され、後遺症があるとして警察に告訴した。

 刑事告訴したのは姫路市内に住む70代の男性で、13日、代理人の弁護士が告訴状を警察に提出した。告訴状などによると男性は去年、姫路市の製鉄記念広畑病院で内視鏡検査を受けた際、本来は精製水を使用すべきところを劇物のホルマリンを十二指腸に注入された。この後、男性は腸がただれるなどして入院し、今も全身の神経痛などの後遺症があるという。

 告訴した男性の息子「(父親は)お腹にものすごい激痛があり、涙を流すほど、本当に死にそうなくらいの痛みがあった。とにかくやめてくれと何度も検査の中止を訴えて必死に抵抗しましたが、看護師に押さえつけられ、麻酔も増量され強行されてしまいました。今後、同じような医療過誤が二度と起こらないようにするためにも、告訴を決心致しました」

 病院によると精製水と書かれた容器を使いまわして、ホルマリンを入れていたことが原因だということで、男性と同じ時期に検査を受けた別の患者55人にも誤って注入し、男性を含む全員に謝罪したということだが、この男性だけがホルマリンの量が多く、健康被害が確認されたという。

 病院側は取材に対して、「告訴状の内容を確認し次第対応したい」とコメントしている。