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配偶者控除“103万円の壁”拡大案が浮上

2016年10月6日 12:24
配偶者控除“103万円の壁”拡大案が浮上

 政府・与党が検討している来年度の税制改正で、女性の働く意欲をそぐと指摘されている「配偶者控除」の見直しについて、今の103万円の壁を150万円などに引きあげる案が浮上していることがわかった。

 「配偶者控除」は、配偶者の年収が103万円以下の場合、所得税を減らす制度だが、控除を受けるためにパート労働の妻などが年収を抑える傾向があると指摘されている。そのため政府・与党は「103万円の壁」を見直し、配偶者の年収に関係なく控除を適用する、いわゆる「夫婦控除」という新たな制度を検討してきた。

 しかしこれは国の税収を減らさないために所得で対象を絞る案で、比較的年収が高い専業主婦家庭などで増税となるため、与党で慎重論が強まっている。そのため抜本的な見直しを先送りして、103万円の壁を150万円などに引きあげる案が浮上しているもの。政府・与党は今後、複数の案をもとに議論する方針。