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五穀豊穣を願う奇祭「かぼちゃころがし」

2016年9月25日 12:52
五穀豊穣を願う奇祭「かぼちゃころがし」

 山形県尾花沢市で奇祭「かぼちゃころがし」が行われた。神社の石段からカボチャを転がし、五穀豊穣(ほうじょう)を願った。

 神社の境内に積まれているのは約50個のカボチャ。尾花沢市丹生地区に伝わる奇祭「かぼちゃころがし」に使われるものだ。

 住民たちはこれらのカボチャを57段ある石段の最も上から約30メートル下の鳥居を目指して転がす。石段を勢いよく転げ落ちるカボチャ。中には勢い余って途中で砕け散るものもある。

 この奇習はそもそも戦国時代、坂を登ってくる敵を撃退するため、石の代わりにカボチャを転がしたことが起源とされている。57段の石段のさらに下には小さな鳥居が設けられており、カボチャが鳥居をくぐったら幸運を招くと言われている。

 住民たちは不規則にバウンドするカボチャに悪戦苦闘しながらも、伝統の奇祭を楽しんでいた。奇祭で使用されたカボチャは、砕けたものも含め全部拾って、各家庭で食べるという。