×

日本人の9割超、中国に「よくない印象」

2016年9月23日 22:12
日本人の9割超、中国に「よくない印象」

 日本と中国の団体が共同で行った最新の世論調査が発表された。尖閣諸島や南シナ海問題を背景に、中国に「よくない印象」をもつ日本の人が9割を超えるなど、対中感情の悪化が目立っている。

 この調査は、日本と中国の団体が今年8月から9月にかけ実施したもの。「相手の国に対する印象」では、日本では「よくない」が91.6%にのぼり、過去12年の調査で2番目に高くなった。中国側も7割を超えているが(76.7%)、3年連続で低下している。

 印象がよくない理由として、「尖閣諸島をめぐる対立」が日中ともに6割を超え、日本では「中国の国際社会での強引な行動」が去年より20.3ポイント増の51.3%となっている。中国が、南シナ海問題の仲裁判決を受け入れない姿勢を続けていることなどが背景にあるとみられる。

 また、日中の軍事紛争の可能性について、日本では「起こると思う」が28.4%だったのに対し、中国では初めて6割を超え、62.6%となった。

 一方で、「日中関係は重要」とする声は両国とも7割を超えていて(日本70.4% / 中国70.8%)、現状を不安視しつつ、両国関係の発展を望んでいるという意識も読み取れる。

 また、実際に日本を訪れた経験がある中国人の約6割が、日本に「よい印象」をもつと答えるなど、交流経験の有無がイメージに大きく影響を与えている構図もあきらかになっている。