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ネットで話題「年賀はがきの秘密」を解説

2016年9月7日 20:50
ネットで話題「年賀はがきの秘密」を解説

 インターネット上で話題の出来事を日テレNEWS24・デジタル編集チームが取材する「Hot Word」。7日のテーマは「年賀はがきの秘密」。

 先月31日に投稿された公益財団法人・日本郵趣協会のツイートがネットで話題となりました。

 「2017年用年賀はがきのデザインは“おめでたい卵”で、
卵の影はマイクロ文字で“あけましておめでとうございます”と
書かれているので、ルーペで見てください」

 「年賀はがき」のデザインには、さまざまな秘密が隠されているんです。


■秘密その1「マフラーが編み上がった」

 2003年の未(ひつじ)年の年賀はがきのデザインを見ると、ヒツジがマフラーを編んでいます。干支なので、同じヒツジが登場するのは12年後となりますが、2015年の「ヒツジ年」の年賀はがきは、ヒツジがマフラーを巻いています。つまり、12年かけて完成したマフラーを巻いて再び登場したと考えることができます。。


■秘密その2「1匹増えました」

 2004年の申(さる)の年賀はがきのデザインは、温泉に1匹のサルが入っています。1匹なので寂しい気がしますが、12年後の2016年の年賀はがきでは、小さな子ザルが一緒に温泉に入っています。12年の時を経てサルの家族が増え、一緒に温泉に入ったと解釈できます。細かいですが、桶も1つから2つに増えています。


■秘密その3「卵の影に…」

 2005年の酉(とり)年のデザインは、ニワトリが「NIPPON」と鳴いています。これが2017年のデザインになると、卵になってしまうんです。これはまさに「ニワトリが先か、タマゴが先か」悩ましいデザインですね。

 2017年のデザインには、さらなる秘密があるんです。冒頭に紹介したツイートでも触れていましたが、卵の影の部分を拡大してみると、「あけまして おめでとうございます」という文字が書かれているんです。


■日本郵便に聞きました

 この12年もの年月をかける壮大なデザインの物語性について、年賀はがきを発行する日本郵便に話を聞きました。日本郵便には「切手デザイン室」という部署があり、7人の「切手デザイナー」が在籍しています。2017年の酉年の年賀はがきのデザインは星山理佳さんが担当しました。2005年も、星山さんがデザインしたそうです。

 ところが、デザインについて日本郵便に聞いてみると、「当社としては、12年前の年賀はがきの意匠と関連付けて作成したものではありません」との回答でした。一方で、「みなさまに想像して楽しんでいただければと思います」とも回答しています。

 メールやSNSの普及で年賀はがきの発行枚数は減少傾向にあります。年賀状を書かないという若い人も増えています。年賀状にもこうした遊び心のあることを知ってもらって、「年賀状を送ってみようかな」というキッカケになるといいですね。