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岸田外相、東シナ海問題めぐり直接抗議

2016年8月24日 21:08
岸田外相、東シナ海問題めぐり直接抗議

 岸田外相は、今月上旬から沖縄県の尖閣諸島周辺で中国公船の領海侵入が相次いで以降、初めて、中国の外相と会談し、直接抗議した。

 会談では、主に尖閣諸島を含む東シナ海の問題が話し合われた。岸田外相が、「一方的な行動を続けることは認められない」として、事態の完全沈静化や再発防止を強く求めたのに対し、中国の王毅外相は、「不測の事態回避が重要。意思疎通を積み重ね、日中関係を改善していきたい」などと応じた。

 また岸田外相は、来月上旬に中国が主催するG20サミットでの日中首脳会談実現には、東シナ海問題の改善が前提となる考えを伝えた。

 岸田外相「今後とも我が国としては対話のドアはオープンとの立場から、中国側と意思疎通を保ちつつ、中国側の行動を注視していきたいと思う」

 会談の出席者の一人は、「会談は厳しい雰囲気だったが、お互い意見をぶつけることにも意味がある」としている。

 一方、岸田外相は韓国の尹炳世外相とも会談した。会談で岸田外相は、慰安婦問題の解決に向け、日本政府が24日、韓国の財団への10億円の拠出を閣議決定したと伝えた。尹外相は謝意を示し、両外相は、日韓合意の着実な履行を引き続き実施することで一致した。