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福島原発2号機内部 特殊な機械で“透視”

2016年7月29日 0:48
福島原発2号機内部 特殊な機械で“透視”

 福島第一原発2号機の原子炉圧力容器の内部を、特殊な機械を使って調べた結果、溶け落ちた核燃料の大部分が圧力容器の中に留まっているとみられることが、初めてわかった。

 これは、東京電力と高エネルギー加速器研究機構などの調査でわかったもの。調査では、「ミュオン」という素粒子を使って、レントゲンのように原子炉を透視するという技術が使われた。

 28日公表された調査結果によると、2号機の圧力容器の中のもともと燃料があった場所に、最大で約50トンの燃料が溶け残り、圧力容器の底には、炉内の金属などの構造物と混ざった、約160トンの燃料デブリが留まっているとみられる。

 溶け落ちた燃料デブリの分布が画像で捉えられたのは初めてで、東京電力では、今回の結果を今後の廃炉計画にいかしたいとしている。