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あすは参議選 争点はどこ?政治部長に聞く

2016年7月9日 19:05
あすは参議選 争点はどこ?政治部長に聞く

参議院選挙は10日が投票日。これからの日本をどうするか1票で意思表示する貴重なチャンスだ。今回の参議院選挙の争点について政治部の伊佐治健部長に聞く。

 ■参院選の主な争点

 選挙の争点は大きく3つある。「アベノミクス3年半の評価」と「社会保障の財源」と「憲法改正」についてだ。

 安倍政権が進めてきた経済政策アベノミクスは、スタートから3年半が過ぎた。まだ「道半ば」と引き続き支持を求める与党と「失敗」と批判、あるいは方針転換を求める野党。どの主張を支持するのか。

 また、来年予定されていた消費増税を再び延期したことで、年金や子育てに必要な予算が足りなくなる。経済成長でまかなえるのか、無駄を削るのか、どうやってひねり出すかも問われる。

 さらに憲法改正。選挙戦終盤の世論調査では自民・公明の与党に憲法改正に前向きな政党や無所属議員を加えたいわゆる「改憲勢力」で参議院の3分の2を確保する可能性も出ている。憲法改正の発議が可能になる数字だけに各党が憲法についてどんな考えかも投票前によく確認が必要。

 ■18歳から投票に行ける初めての国政選挙

 全国で高校生による模擬投票など、選挙への関心を高めるため様々な取り組みが進んでいる。ただ、気になるのが投票率。このところ国政選挙の投票率は50%台の前半と非常に低く、特に20代の若い世代の投票率は30%台。

 私は、海外特派員時代にパキスタンの民主化運動を取材したことがある。女性の教育の平等を訴えてノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの母国だが、テロ行為による選挙妨害などまだ民主主義が根付かない社会では、公正な選挙を求めて懸命に頑張る人たちがいた。

 日本では、有権者が選挙で投票出来る環境は比較にならないほど整っている。せっかくの1票の権利、その価値をかみしめて無駄にすることはないと思う。