イギリスの国民投票でＥＵ離脱派が勝利したことを受け、株式市場の動揺が続いている。

　東京株式市場で２８日、日経平均株価は大きく乱高下し、一時、１万５０００円を割り込む場面もあったが、結局、やや値を上げ、終値は前日比１３円９３銭高の１万５３２３円１４銭だった。

　市場の混乱は、ＥＵ離脱派の勝利を受け世界的な株安が続いているためで、前日の欧米市場では株価が２営業日連続で軒並み下落し、東京市場にも動揺を与えた。ただ、市場では政府や日本銀行の対応策への期待も高まっている。

　日銀・黒田総裁「（Ｑ．日銀の対応については？）臨時会合うんぬんについてはコメントいたしませんが、日本銀行としての金融政策の考え方は従来から申し上げている通りです」

　黒田総裁は明言を避けたが、一部の投資家の間では日銀が臨時の金融政策決定会合を開いて追加緩和を行うとの期待感もあり、株価を下支えした。パニック的な売りはいったん収まったとみる市場関係者もいるが、当分は不安定な展開が続きそうだ。