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英EU離脱へ 英の今後は?他国の追随は?

2016年6月25日 1:02
英EU離脱へ 英の今後は?他国の追随は?

 EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱の賛否を問うイギリスの国民投票で、離脱派が勝利した。今後、離脱に向けて、どのように進んでいくのか。ロンドンから亀甲博行記者が伝える。

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 まずは、イギリスはEUに対して「離脱する」ということを正式に通告することになる。この通告から2年がたてば、事実上、EUから離脱することになる。

 ただし、この通告をすぐにするのか、それとも来週行われるEU首脳会議の場で伝えるのか、あるいはもっと先になるのか、その時期が当面のポイントになる。

 一方で、イギリスのEU離脱は、EUの国々にも大きな影響を与えている。今回のイギリスの離脱は、ひとつのヨーロッパを目指してきたEUにとっては、まさに歴史的な転換点だ。ドイツのメルケル首相は「きょうはヨーロッパの団結に一つの傷がついた日だ」と話している。

 また、EUのトゥスク大統領は、「残りの27か国は団結する」との声明をだしたが、同時に「深刻だ」とも語っていて、衝撃の大きさをうかがわせている。

 さらに、フランスやイタリアなどでは、EUに否定的な考えの政党が支持を集めつつあり、イギリス以外の国でもEU離脱についての国民投票が行われる日が来るかもしれない。

 一方で、問題は国外だけではない。

 スコットランド民族党・スタージョン党首「スコットランド議会には、再び住民投票を行う権利がある」


 2014年に住民投票を行いイギリスからの独立を否決したスコットランドだが、住民投票をしようという機運が再燃している。

 さまざまな文化や国が、お互いを認め合い一つの塊をつくってきたヨーロッパだが、イギリスの脱退はパンドラの箱を開けることにつながるのかもしれない。