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クラブ深夜営業OKに、夜の街どう変わる?

2016年6月24日 19:31
クラブ深夜営業OKに、夜の街どう変わる?

 23日、改正風俗営業法が施行され、条件を満たせばクラブの深夜営業が認められることになった。クラブの深夜営業の他に、ゲームセンターでは夜、子どもが遊べるようにもなった。改正によって今後どんな影響があるのだろうか。

 インターネットを中心に話題となった出来事の中から“もっと”知りたいニュースを取り上げる「news every.」鈴江奈々キャスターの「MOTTO」。今回のテーマは「風営法」。


■「クラブ」の声を聞いた

 風営法が改正される前の22日、東京・港区のクラブ「マハラジャ六本木」を取材した。音楽がかかる中、夜の時間も深まり、だんだんと盛り上がっていく客。しかし、午前0時まで残り10分となると客が帰り始めた。改正前の風営法では、午前0時以降のクラブの営業は禁止されていたからだ。風営法の改正について、どう受けとめているのだろうか。

 代表「風営法の改正は、一言で、やっときたかと、うれしいという。ずっと待ってましたけども、やっとですね」

 この店では新たな風営法にのっとり、深夜営業の許可を申請中だという。

 総勢500人の客が踊れるダンススペースがある別の店でも、改正にあわせ、深夜営業の許可をとるべく、いま申請中だという。お客さんからは「安心して遊べるお店が、朝まで遊べるんだったらすごくうれしい」「堂々と遊べる感じで楽しい」との声が聞かれた。

 これについて、ネットでは「風営法改正いいね」「超ポジティブな法律改正」「治安が心配」などの反応があった。


■夜の街はどう変わるのか?

 これまで、治安や騒音の問題からダンス営業をする店は午前0時以降の営業が禁止だったため、実態を隠し深夜営業を行う店の摘発が相次いできた。このため、クラブで活動するDJやラッパーらで構成された団体が法改正を求めて声を上げ、去年3月、改正案が閣議決定された。照明の明るさなど、一定の条件を満たして、公安委員会の営業許可がおりれば、朝まで営業が可能になった。

 クラブの深夜営業が解禁となり、今後、夜の街はどのように変わるのだろうか。改正を訴えてきた団体「クラブとクラブカルチャーを守る会」の代表・Zeebraさんはこう語る。

 「例えば、既存のクラブに大きな企業がスポンサーにつくとか、大きな企業が新しくクラブを作るとか、そういった話がどんどん浮上しているので、よりナイトエンターテインメントの部分が活性化してくるんじゃないかなって気がしますね」

 クラブの深夜営業が活発になれば夜の街に人が増え、企業も参入し、経済効果も期待されるという。さらに治安の面でも―

 Zeebraさん「これまでのクラブはちょっとしたことで、なかなか警察に通報しづらいっていう状況があったと思う。通報すれば、(非合法の)深夜営業をしていることを認めることになるので。これからは何か起きたら、警察を呼べるようになるので、だいぶ安全なクラブになるんじゃないかなと思っています」

 Zeebraさんの団体では、クラブの利用者らに、自主的にゴミ拾いをするよう訴える活動も行い、マナー意識の向上にも取り組んでいくという。


■ゲームセンターも変わる

 一方、新しい風営法で変わるのはクラブだけではない。ゲームセンターでは、これまで16歳未満は原則、午後6時以降は入店できなかったが、今回の改正で、保護者が同伴すれば、16歳未満でも午後10時まで遊ぶことができるようになった。

 保護者ら「小さい子がいると遊べないので、少しでも時間が長くなると家族団らんじゃないですけどいいと思う」「まあいいような悪いような。やっぱり子どもが夜遅くまで、遊ぶことについては親同伴ならいいんですけどね」

 子どもが夜のゲームセンターで遊ぶことについて、青少年の問題に詳しい京都大学法科大学院の高山教授は、「子どもが遅くまで遊びすぎないよう、保護者も、店側も、子どもを見守ることが最も重要」と指摘する。