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「夫婦円満ベアリング」指輪に込めた思い

2016年6月15日 21:44
「夫婦円満ベアリング」指輪に込めた思い

 インターネット上で話題となった言葉を毎回一つ取り上げ、日テレNEWS24・デジタル編集チームが取材する「Hot Word」。15日は「ベアリングのペアリング」。


■ベアリングをそのままペアリングに
 「ベアリング」とは、機械の回転運動の摩擦を減らして運きを滑らかにする部品のことです。ポイントとなる丸いボールが、スムーズな回転運動をするために大事な役割を果たしています。

 車や自転車の車軸、家電製品など、私たちの生活に身近なもので使われています。そして、このベアリングを「そのままペアリング」にしたものがネットで話題になりました。

 この指輪は、東京の表参道にあるオーダーメードの結婚指輪専門店「SORA」が制作しました。値段はペアで税込み46万円から。

■さびないボール
 ベアリングのボールに合成サファイアと合成ルビーが使われています。指輪のためにスイスで作った特注品だそうです。


 ベアリング用のボールは普通、金属製ですが、このボールは未来永劫(えいごう)さびることはありません。結婚指輪として、2人の愛が長く続くためにふさわしいものとなっています。

 ネット上では「理系はこういうの憧れる!」「これをしていれば、滑らかな夫婦生活が送れる…」「たまに、油をさした方がいい?」といった反応がありました。


■指輪の着想は「スポーツタイプの自転車」
 指輪を作った「SORA」の代表取締役・丸山聰さんにお話を聞きました。指輪を作るキッカケとなったのは「スポーツタイプの自転車」だそうです。

 丸山さんは自転車が趣味で、自転車をばらして整備する際、車輪の軸受けなどにあるベアリングがヒントになったそうです。

 元々、工業デザインが好きだった丸山さんはこれが指輪のデザインにならないかと15年ほど前から試作を重ね、2006年頃から発売にこぎつけました。しかも、この指輪の構造は特許を取得しています。


■使用上の注意は「砂」
 ただ、この指輪をつけるにあたって1つだけ注意してほしいことがあるそうです。それは「砂」です。砂が指輪の中に入ると回転に影響が出てしまうおそれがあるそうです。

 例えば、お子さんと公園で砂遊びをするときや、家族で潮干狩りに行くときは指輪を外してから遊んでほしいそうです。砂で摩擦が起きてしまい、それが家庭に影響するとも限りませんので、ぜひ気をつけてください。


■夫婦円満 ベアリング
 丸山さんは「ベアリングは摩擦による発熱を減らし、部品の焼きつきを防ぐ役割を持っています。夫婦間の摩擦を減らし、コミュニケーションを円滑にする。その象徴として、この指輪をつけてもらえるとうれしい」と語ってくれました。