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普賢岳大火砕流から25年 島原市で追悼

2016年6月3日 18:21
普賢岳大火砕流から25年 島原市で追悼

 43人が犠牲となった長崎県の雲仙・普賢岳の大火砕流から3日で丸25年。島原市では追悼行事が行われた。

 1991年6月3日、普賢岳で発生した大火砕流は、消防団員や報道関係者など43人の命を奪った。犠牲者を追悼する島原市の式典は5年ぶりに開催され、遺族や市民ら約300人が参列した。大火砕流が発生した午後4時8分には、黙とうが行われた。

 遺族代表・井上康一さん「噴火災害の脅威を私たちの子どもの世代にも伝えていき、災害の歴史を風化させることのないよう努め、今後とも頑張りたい」

 遺族「正義感、責任感が強かったそうなので、自分も今回、父親として父の姿を見習い、守っていきたい」

 25年がたち、当時を知らない世代が増えた。犠牲者を追悼する祈りの1日は、防災への備えと大火砕流を風化させないと決意を新たにする日でもある。

 雲仙岳災害記念館では3日、作曲家の夢を抱きながら大火砕流の犠牲となった日本テレビの元カメラマン・小村幸司さんの遺作の曲が、楽譜を託された島原市民によって初めて披露される。