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新潟水俣病訴訟 新潟市に7人の認定命じる

2016年5月30日 20:36
新潟水俣病訴訟 新潟市に7人の認定命じる

 国の認定基準で水俣病と認められなかった新潟市の男女9人が、認定棄却処分の取り消しと患者認定を求めた裁判で、新潟地裁は30日、新潟市に対し原告7人を水俣病と認めるよう命じる判決を言い渡した。

 訴えを起こしているのは新潟市の50歳代から80歳代の男女9人。9人は手足のしびれなどの症状を訴え、新潟市に水俣病の認定を申請したが複数の症状がないことから認定を棄却されていた。

 30日の裁判で西森政一裁判長は、新潟市に対し原告7人の認定棄却処分を取り消し、水俣病と認めるよう命じる判決を言い渡した。一方で2人の原告の請求は棄却している。

 水俣病をめぐっては、2013年4月に最高裁が熊本の原告の裁判で、「一つの症状でも総合的に判断して水俣病と認定できる」という判断を示している。今回の裁判は最高裁判決をきっかけに提訴されていた。