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ゾウのはな子 死因は「呼吸不全」と発表

2016年5月27日 19:42
ゾウのはな子 死因は「呼吸不全」と発表

 26日に死んだ国内最高齢だったゾウのはな子の死因について、動物園は27日、「呼吸不全」と発表した。

 東京の井の頭自然文化園で飼育されていたメスのアジアゾウ・はな子は、戦後初めて来日したゾウとして人気を集めていたが、26日、69歳で息を引き取った。

 27日、園が解剖を行った結果、死因は「呼吸不全」であることが分かった。加齢によって身体機能が低下して自力で立てなくなり体重約2.1トンの体で横たわっていたことで、肺が圧迫されてうっ血し呼吸不全になったとみられている。また、右前足に関節炎が見つかったということで、監視カメラには、はな子が右の前足から倒れる姿が記録されていたという。

 園によると、息を引き取る前の5日間ほどは、桃の缶詰めとメロンしか口にしておらず、食欲不振が体力を一層低下させたものとみられている。

 園には27日、雨にもかかわらず、朝からはな子の死を悼む多くの人が訪れ、535人が献花し、623人がはな子にメッセージを寄せた。献花台は今後2週間程度設置される予定で、園はお別れ会も検討している。はな子の体は今後、国立科学博物館で調査研究に役立てられるという。