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伊勢志摩サミット 閉幕

2016年5月27日 20:13
伊勢志摩サミット 閉幕

 日本が8年ぶりに議長国を務めた伊勢志摩サミットが、2日間の日程を終えて27日、閉幕した。

 閉幕にあたって安倍首相は議長会見を行い、G7各国で世界経済が大きなリスクを抱えているという認識を共有し、協調して経済政策を進めることで合意したと強調した。

 安倍首相「ここでもし対応を誤れば、世界経済が通常の景気循環をこえて危機に陥る大きなリスクに直面している。私たちG7はその認識を共有し、強い危機感を共有しました。今こそG7がその責任を果たさなければならない。協調して金融政策、財政政策、構造政策を進め、三本の矢を放っていく」

 一方で、採択された首脳宣言では「世界経済の見通しに対する下方リスクが高まってきている」との表現にとどまっている。イギリスのキャメロン首相が、「危機をあおるのは良くない」との意見を述べたことなどから表現が弱められた形。

 焦点となっていた財政出動を実行するかどうかについては、「財政戦略を機動的に実施し、協力して取り組みを強化する」ことで合意したが、首脳宣言に「財政出動」という文言は盛り込まれなかった。

 また、南シナ海などで強引な海洋進出を続ける中国を念頭に、「紛争解決に平和的手段を追求する」などとした原則に各国首脳も賛同し、共通認識となったとしている。一方、テロ対策では、国際的なテロ組織への身代金の支払いを行わないことをすべての国に求めた。

 安倍首相は会見で、「G7がよりよい世界を作る決意を確認し、明確な行動へ移すきっかけとなるサミットになった」と強調した。