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九州各地で交通への影響広がる

2016年4月16日 22:10

 地震により九州各地では交通への影響が広がっている。

■空の便
 国土交通省によると、熊本空港は滑走路の運用に支障はないもののターミナルビルで天井が崩落し、水漏れが起きているため16日午前4時45分に閉鎖された。このため、熊本空港に乗り入れている日本航空、全日空、ジェットスター、ソラシドエアの各航空会社は、16日、17日の全便欠航を決めた。

 また国土交通省は2、3日後をめどにターミナルビルの復旧を目指していることを明らかにしている。

 新幹線や高速道路の不通を受け、福岡~鹿児島間で臨時便を運航している日本航空は17日も1日8往復、臨時便の運航を決めた。また福岡~宮崎間でも17日、1日2往復の臨時便を運航予定。

 全日空は17日、伊丹~鹿児島便を1往復増やすほか、通常は就航していない福岡~鹿児島間を4往復運航するという。また現在、閉鎖されている熊本空港のターミナルビルが再開されれば、18日以降、伊丹~熊本便を1往復増やし、1日7往復することを決めた。

■鉄道
 JR九州によると、九州新幹線は14日、回送列車が脱線した影響などで、博多と鹿児島中央の全区間で運転を見合わせているが、17日も終日運休が決まった。脱線車両の移動もまだできていないため、復旧のめどは立っていない。

 在来線では、鹿児島本線が荒尾から八代間で17日も終日運転見合わせが決まり、熊本市へは新幹線でも在来線でも行けない状態が続く。

 そのほか、肥薩線の八代~吉松間、豊肥本線の熊本~豊後竹田間、三角線の全線で17日も終日運転を見合わせる。日豊本線は17日から全線で運転を再開し、午前10時以降、博多と大分を結ぶ特急も本数を減らして運転される予定。

 また、熊本県南阿蘇村で起きた土砂崩れにより豊肥本線の赤水駅と立野駅の間の線路が流失したほか、午前1時25分の地震で赤水駅の構内で市ノ川駅に向けて出発した2両編成の回送列車が脱線した。乗っていた乗務員にケガはなかったという。

■高速道路
 道路交通情報センターなどによると、午後9時半現在、九州自動車道、植木ICから八代IC間、九州中央道の嘉島JCTと小池高山IC間、東九州道の安心院ICから日出JCT間、大分道の日田ICから大分IC間で通行止めになっている。

 九州道は高速道路の上を走る一般道が落下したほか、段差や陥没、ひび割れが複数箇所で発生しているため復旧に時間がかかる見込み。

 また、大分道の湯布院ICから日出JCT間も土砂崩れのため復旧に時間がかかる見込み。

■バスへの影響
 高速道路の通行止めにより、福岡と熊本、鹿児島、宮崎などを結ぶ高速バスが17日も終日運休する予定。

■港への影響
 熊本と長崎県の島原の間を運航するフェリーは17日までの運休が決まっている。