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シャープ・ホンハイ 両者トップが会見へ

2016年4月2日 13:01
シャープ・ホンハイ 両者トップが会見へ

 経営再建中のシャープは、台湾のホンハイ精密工業による買収を受け入れるため、契約を締結し、2日午後、両社トップによる会見が開かれる。

 会見は、大阪・堺市の液晶パネル製造会社「堺ディスプレイプロダクト」で開かれる。シャープとホンハイが共同運営し、信頼関係を構築してきた象徴的な場所だ。一方で、買収条件は当初よりホンハイ側が有利になるよう変更されていて、シャープの経営再建は予断を許さない状況が続く。

 今回の契約を巡っては、シャープが抱える財務リスクなどを理由に、ホンハイ側が買収契約の締結を延期してきた。その後の交渉は終始、ホンハイのペースで進み、新たな買収条件では、当初より1000億円少ない3888億円の出資金でシャープ株の66%を取得することや、ホンハイの責任以外で契約が破談になった場合に、ホンハイはシャープの液晶事業だけを購入することができるという内容が盛り込まれた。経営危機に陥ったシャープには、ホンハイによる買収しか選択肢が残されておらず、不利な条件をのまざるを得なかった形。

 シャープとホンハイ、両社トップの会見は、2日午後3時から開かれる。経営再建に向けて、どのようなビジョンが語られるのか注目される。