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“中国批判”書店関係者、1人が香港に戻る

2016年3月5日 2:38

 香港で、中国共産党に批判的な本を扱う書店の関係者5人が行方不明になっていた事件で、そのうちの1人が香港に戻ったことがわかった。

 中国メディアによると、これまで、書店関係者5人のうち4人は中国本土の客に対し、本土で発行が禁止されている本をインターネットを通じて販売した疑いで中国当局に拘束されていた。香港警察は2日に、中国メディアが主犯格とした大株主の男性以外の3人について、中国当局が近く釈放する方針だと発表していて、4日、このうちの1人である株主の男性と香港で面会したという。男性は、香港当局による行方不明事件としての捜査の打ち切りを求めているという。

 この事件をめぐっては、中国共産党を批判する本を香港内で扱っていたことに対し、中国当局が捜査をするのは越境行為だという批判が出ていた。中国当局としては、改めて捜査を正当化する狙いがあるとみられる。