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シャープ、なぜホンハイに?選んだワケは…

2016年2月25日 18:30
シャープ、なぜホンハイに?選んだワケは…

 経営不振のシャープは、台湾のホンハイ精密工業からの買収提案を受け入れることを、25日午前の取締役会で決定した。ホンハイ決定の舞台裏について取材を続けてきた日本テレビ経済部の安藤佐和子記者に聞く。

 ホンハイに決まった理由は、この言葉に集約されている。シャープのある従業員は「どちらでも“決まって”良かった。破綻しそうな会社に好条件を出していただいたと思っている」と話している。

 自力再建を断念して出資先探しに迷走していたシャープは、今月、支援が決まらなければ経営を続けるのも難しいといわれる状態になっていた。結局、今までシャープに多額のお金を貸して支えてきた金融機関が、シャープ破綻を回避できる支援先として支持したのはホンハイだった。スピーディーで合理的な改革ができると評価された。

 ホンハイはシャープの株式の3分の2弱を取得し、シャープは日本の大手電機メーカーとして初めて外資の傘下に入ることになる。

 一方で、ホンハイは世界で知られる「シャープ」という名前に価値があるとしていて「シャープ」ブランドは維持される。一番投資するのは、液晶画面よりも高画質な「有機ELディスプレー」で2000億円を開発などの費用にあてるとしている。

 ただ、ホンハイがシャープを売却しないと約束しているのは2年間。その間にホンハイの資金を活用して収益力のある企業にうまれかわれるのか。勝負はここからだ。