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原発事故で父が自殺 息子が語る…映画公開

2016年2月20日 19:34
原発事故で父が自殺 息子が語る…映画公開

 東京電力・福島第一原発事故により、父親を自殺で失った農家の男性を描いたドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が20日から東京で公開が始まった。

 福島県須賀川市で農業を営む樽川和也さん(40)の父・久志さん(当時64)は、福島第一原発事故の影響で、育てていた野菜が出荷停止になったことを嘆き、自殺した。20日に公開された映画では、樽川さんが東京から訪れた若者たちに、父を失った憤りや福島の農作物が売れない現状などを語っている。

 樽川和也さん「なんで(東京)オリンピックなの。まずは原発を片付けてからでしょ。(原発事故から)5年目の節目と言われても、そこで生活している私たちにとってはただ月日が5年たっただけ。原発事故が起きればこういうことになるんですよということを、多くの人に知ってもらいたい」

 映画は20日から「ポレポレ東中野」ほかで公開。今後、全国で順次公開される予定。