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アインシュタインが予言「重力波」を初観測

2016年2月12日 6:54
アインシュタインが予言「重力波」を初観測

 アインシュタインが100年前にその存在を予言していた「重力波」について、アメリカの研究チームは11日、世界で初めて直接観測したと発表した。

 「重力波」とは、ブラックホールなど質量の大きな天体が動いたときなどに、周りの時間と空間が伸び縮みして波のように伝わる現象のことで、理論物理学者のアインシュタインが一般相対性理論をもとに、100年前の1916年に存在を予言していた。

 研究チームによると、去年9月14日に、ルイジアナ州とワシントン州にある巨大観測装置「LIGO」を使って重力波を観測。13億年前に太陽の29倍と36倍の質量を持つ2つのブラックホールが合体したとき放出された重力波が、地球に到達したものだとしている。

 日本で重力波を研究している東京大学などのチームによると、重力波の観測は、アインシュタインの予言を裏付ける「世紀の大発見」だということで、今後は、重力波を使って、これまで観測が不可能だった天体現象や宇宙の始まりに迫る研究などで、大きな成果が期待されている。