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韓国「大型の新“ミサイル”の可能性高い」

2016年2月3日 18:39
韓国「大型の新“ミサイル”の可能性高い」

 北朝鮮が、今月8日から25日の間に人工衛星を打ち上げる計画があると国際機関に通告した。事実上のミサイルの発射の通告に、韓国政府はどのように対応する方針なのか。ソウルから藤田賢治記者が伝える。

 核実験を行って1か月もたたないうちのミサイルの発射通告を、韓国政府は強く非難している。韓国は緊急の国家安全保障会議を開いた。その後の会見で「発射計画を即刻撤回すべきだ」と北朝鮮を強く批判した上で、発射を強行すれば、「国際社会から厳しい代価を払わされる」と警告した。

 また、韓国国防省の関係者は、北朝鮮はミサイル技術が進歩していることを見せつけるために、今回、より大型の新しいミサイルを撃つ可能性が高いという見方を示した。国防省は今後、本格的な発射準備など動向を注視する方針。

 北朝鮮はなぜこのタイミングでミサイルの発射を通告したのか。関係各国の足並みの乱れを見極めて、発射を行う決断をしたという見方がある。

 先月6日の核実験以降、北朝鮮に対し、日本とアメリカ、韓国は強力な制裁を求めている。しかし、中国とロシアは対話の必要性を強調していて温度差があり、北朝鮮は今、長距離弾道ミサイルの発射に踏み切っても外交上不利なことはないという計算をしているという見方だ。

 また、5月に開かれる36年ぶりの朝鮮労働党の党大会に向け、性能が向上したミサイルをアピールし、金正恩第1書記が自らの業績を国内に誇示する思惑もあるとみられる。