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がん“10年生存率”初公表…58.2%

2016年1月21日 0:25
がん“10年生存率”初公表…58.2%

 がん治療の効果を示す「10年相対生存率」が初めて公表され、治療から5年後以降はがんの部位によって傾向が異なることがわかった。

 「10年相対生存率」とは、がんと診断された人が10年後に生存している割合をがんになっていない人と比較したもので、治療の効果を示す指標。

 これまでは「5年のデータ」のみだったが、国立がん研究センターが全国16の病院での「10年相対生存率」を初めて調べたところ58.2%で、「5年生存率」より約5ポイント低くなった。

 特に、乳がんは5年後の88%が10年後は80%に、肝臓がんは32%が15%に下がるなど、部位によっては、治療後5年以降も再発や転移があることが裏づけられた。

 国立がん研究センターは、「がん治療の指標とされる5年後以降も定期検査を」と呼びかけている。