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被害者ら性犯罪の厳罰化訴え「実態反映を」

2016年1月12日 16:49
被害者ら性犯罪の厳罰化訴え「実態反映を」

 性犯罪を厳罰化する方向で法律の見直しが進む中、性暴力の被害者らが12日、被害者の声を反映するよう訴えた。

 現在の刑法では、強盗罪が5年以上の懲役の一方で、性犯罪の強姦(ごうかん)罪は3年以上の懲役と軽くなっているほか、強姦罪については、犯罪となるには「暴行や脅迫」があることが要件となっている。

 12日に行われた集会で、実の父親から性暴力の被害にあった女性は、実態にあった刑法の見直しを求めた。

 性暴力と刑法を考える当事者の会・山本潤さんは、「相手を自分の思い通りにできる支配下に置いたときに、わざわざ暴行脅迫をする必要がないということがあります。暴行脅迫要件ではなく、どういう状況であったのかとか、相手はどういう権威とか地位を持っていたかなど、状況依存的な判断を行えるような、抜本的な改革を求めたい」と話した。

 被害者らはまた、性犯罪は子どもが被害にあい、時間がたって被害を訴えるケースも多いことなどから、時効の撤廃も訴えた。