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韓国原子力委が断念「水爆か判断できない」

2016年1月11日 19:18
韓国原子力委が断念「水爆か判断できない」

 北朝鮮の核実験は水爆だったかどうかが焦点となっているが、韓国の原子力安全委員会は11日、「どのような種類の実験だったのか判断できない」との結果を発表した。

 韓国の原子力安全委員会はこれまで、日本海上空の大気を採取し、核実験が行われた際に放出される放射性物質が見つかるかどうか分析を進めてきた。

 核実験が水爆だったのかを判断するためには、ヘリウムが見つかる必要があるが、委員会は「ヘリウムの採取は非常に難しい」として、水爆だったのかどうか判断できないとした。

 さらに、採取した大気からは放射性物質が見つかったものの微量で、自然界に通常含まれるものの可能性もあるという。このため、原爆実験だったとしても、どのような核物質が使われたのか判断するのは不可能との結論を出した。

 新たな大気の採取は行わない方針で、委員会では北朝鮮がどのような種類の実験を行ったのかの分析を事実上断念した。