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採用理由は?事業費縮減や工期短縮で上回る

2015年12月22日 14:17
採用理由は?事業費縮減や工期短縮で上回る

 2つの案で争われていた新国立競技場の建設について、政府は22日午前、建築家・隈研吾さんデザインの案を採用することを決めた。

 遠藤五輪担当相「(審査の結果は)A者610点、B者602点との報告がありました。A者が優先交渉権者になりました。大成建設、梓設計、隈研吾建築都市設計事務所、共同企業体であります」

 新国立競技場の建設計画は、大成建設などのグループで建築家・隈研吾さんがデザインしたA案と、竹中工務店などのグループで建築家・伊東豊雄さんがデザインしたB案の2つの案で争われていたが、政府は22日、隈研吾さんデザインのA案を採用することを決めた。

 A案は、地上5階・地下2階建てで「和」を意識し、屋根に木材をふんだんに使い、周辺環境と調和を考えて高さを抑えたデザインになっている。工費はおよそ1490億円で、東京オリンピック・パラリンピック開催前年の2019年11月末の完成を目指すとしている。

 公表された審査員7人による採点結果によると、採用されたA案が合計610点だったのに対し、B案は602点で僅差だった。

 施設のユニバーサルデザインや木材を利用した日本らしさ、屋根や観客席の構造などの項目でB案がA案を上回っていたが、逆に配点の高かった事業費の縮減や工期短縮などの項目で、A案が大幅に上回っていたことが分かった。