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満面の笑みで握手…会談、歴史的な意義強調

2015年11月8日 1:09
満面の笑みで握手…会談、歴史的な意義強調

 中国と台湾が分断されて以降、初めてとなる首脳会談が7日、シンガポールで行われた。双方が歴史的な意義を強調し、分断以降、最も良好な関係にあることをアピールした。

 中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統の会談は、冒頭、世界中から集まったメディアの前で、満面の笑みで1分以上握手する場面から始まった。

 習国家主席「きょうは非常に特別な日です。両岸の指導者が会談し、両岸関係の新しい歴史の1ページを切り開きました」

 馬総統「現在の両岸関係は1949年以来、最も平和で安定した時期です」

 会談では、双方が分断以来、最も良好な関係にあることをアピールした。また、「ひとつの中国」として認め合う原則の下、お互いに「統一でも独立でもない現状維持」の関係の継続を確認したという。

 馬総統「台湾の未来のために今後も大陸と交流を続け、両岸の指導者の会談を定例化するための一歩を踏み出した」

 また、会談で習主席が「お互いにとって現実的な脅威は台湾独立勢力だ」と述べたことが明らかになった。これは、台湾の次の総統選挙で大きくリードしている独立志向の強い民進党候補を強くけん制する発言。

 歴史的な会談は、中国側、台湾側ともに次の台湾の総統選挙に影響を与える狙いがあったとみられ、双方の思惑が一致して実現したもの。

 しかし、馬政権が進めてきた中国よりともみられる政策は台湾内では評価されておらず、今回の会談が選挙にどこまで影響を与えるのかは未知数だ。