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“税金無駄遣い”約1569億円が不適切

2015年11月7日 4:10
“税金無駄遣い”約1569億円が不適切

 会計検査院が昨年度の税金の無駄遣いなどをまとめた報告書を公表。STAP細胞をめぐって億単位のムダが指摘された。

 会計検査院は、昨年度、税金の無駄遣いなどとして約1569億円にのぼる国費の支出が不適切だったとする検査結果をまとめた。

 報告書の中で会計検査院は、理化学研究所の研究予算の使われ方に触れ、STAP細胞については研究自体に約5324万円、論文の不正問題の調査に約9170万円、合わせて1億4495万円余りがかかったとの算定を初めて明らかにした。

 また、白紙撤回された新国立競技場をめぐっては、JSC(=日本スポーツ振興センター)が設計会社に仕事を発注した際、約26億円もの巨額契約だったにもかかわらず、契約書に理事長の記名や押印をしていなかったと指摘した。

 実際に記名押印がされたのは業務開始から1か月以上も後だったということで、こうしたずさんな契約は、昨年度までの3年間で47件、約49億5000万円に上っていた。

 JSC・大東和美理事長「今回の指摘を真摯(しんし)に受け止め、このような事態を二度と招くことがないよう、役職員一同、業務の改善に取り組んで参ります」

 JSCは6日に会見を開き、適正な会計処理を行う意識や風土ができていなかったと謝罪した。