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菅長官グアム視察、その成果は? 記者報告

2015年10月30日 21:04
菅長官グアム視察、その成果は? 記者報告

 アメリカ・グアムを訪問していた菅官房長官が、2日間の日程を終えて帰国した。沖縄にいるアメリカ海兵隊の移転に向けた訪問だったが、依然、大きな課題が残った。柳沢高志記者が報告する。

 太平洋地域の海兵隊トップ、トゥーラン司令官に対し、菅長官は「沖縄の基地負担軽減に直結する大事な事業だ」として、海兵隊の移転に協力を求めた。

 沖縄駐留のアメリカ海兵隊のうち、約4000人がグアムに移転することになっており、今回の訪問にはそれを後押しする狙いがあった。

 こうした中、普天間基地の移設をめぐって大きな動きがあった。返還合意から19年。政府が遂に埋め立て工事に着手した。

 菅長官「沖縄県からの要望があって、19年前に。世界で一番危険といわれる、まさに普天間飛行場の危険除去と閉鎖、ここを合意したわけですよね」「そこは(工事を)進めさせていただきたいと思っています」

 政府高官は「沖縄に対し、とにかく強い姿勢を見せる」「政権にマイナスになっても決めたことだ」と話している。一方、沖縄の翁長知事は、菅長官のグアム訪問を「目くらましだ」と批判するなど反発を強めており、両者の溝は埋まりそうもない。

 「目に見える形で負担軽減を実現する」と語る菅長官だが、沖縄の理解を得るには、さらなる努力と説明が求められる。