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安保法案 参院特委、怒号飛び交う中で可決

2015年9月17日 17:14
安保法案 参院特委、怒号飛び交う中で可決

 安全保障関連法案を審議する参議院の特別委員会は17日午後、鴻池委員長が採決に踏み切り、法案は可決した。しかし、国会ではいまだ混乱が続いている。

 安保関連法案は、怒号が飛び交う大混乱の中で与党と次世代の党など野党3党の賛成多数で可決された。民主党などが提出した鴻池委員長への不信任動議が与党などの反対多数で否決された後、鴻池委員長が委員長席につくなり、民主党の議員が委員長席に詰め寄ったが、混乱の中、鴻池委員長はそのまま採決に踏み切った。

 民主党議員らがマイクや資料を奪って採決を阻止しようと抵抗し、怒号で委員長の声がかき消されたが、与党の理事がサインを送って与党議員らに起立を促し、法案は与党と次世代の党など野党3党の賛成多数で可決された。民主党などは採決の手続きに瑕疵(かし)があるとして猛反発している。

 採決を受けて民主党などはこの後、参議院に鴻池委員長や中谷防衛相、岸田外相らの問責決議案を提出するとみられる。問責決議案は、本会議で処理されるもので法案の採決より優先しなければならないルールがある。このため、与野党の攻防は今後、本会議と、本会議の段取りを決める議院運営委員会が主戦場となっていく。

 問責決議案の処理には、約2、3時間かかると言われていて、安保関連法案の採決までにはまだまだ時間がかかる。国会は17日夜も、緊迫した展開が続きそうだ。