組織委員会のオリンピック・パラリンピック両方のエンブレムの使用中止の発表を受けて、佐野氏のデザインが自身が考案した劇場のロゴに似ていると主張する、ベルギーのデザイナーがＮＮＮの取材に応じ、「勝利だ」とコメントした。

　「闘いだったので安心した。私たちは勝ったし長引かなくてよかった」－デザイナーのドゥビ氏はこのように見解を示した一方、組織委員会が説明した使用中止に至った理由については不満を表明した。

　ドゥビ氏「組織委員会はロゴが似ていることが（使用中止の）主な理由と認めるべきだ」

　ドゥビ氏側はエンブレムの使用中止を求めてＩＯＣ（＝国際オリンピック委員会）を提訴しているが、使用中止が正式な手続きで確認できれば、訴訟を取り下げる考えを示している。

　そのＩＯＣは、佐野氏のエンブレムのオリジナリティーは否定できないとした上で、日本国内の批判の重みや日本側の決断は理解する、とのコメントを発表した。ただ、ドゥビ氏が求めている使用中止にむけた正式な手続きについては、対応を明らかにしていない。