エジプトの裁判所は２９日、虚偽の報道をしたなどの罪に問われていた中東の衛星テレビ局アルジャジーラの記者ら３人に対し、禁錮刑の判決を言い渡した。

　記者ら３人は、クーデターで解任されたモルシ前大統領の出身組織「ムスリム同胞団」に肩入れする虚偽の報道を行い、「テロ組織を支援した」などとして２０１３年に逮捕され、いったん禁錮刑の判決が出されたものの、今年１月、裁判のやり直しが命じられていた。

　地元メディアによると、エジプトの裁判所は２９日、３人に対して禁錮３年から３年半の判決を改めて言い渡した。

　アルジャジーラは判決について、「報道の自由への攻撃だ」などと非難する声明を出した。

　エジプト政府は、政府の発表と異なる記事を流したメディアに対して罰金を科すことを定めるなど、テロ対策の名の下に政権に批判的なメディアの締め付けを強めている。